TURN LOOSE THE SWANS / MY DYING BRIDE

1曲目「SEAR ME MCMXC V」から絶望的に暗く、奈落の底に突き落とされる様な曲の数々で、
MY DYING BRIDEの最高傑作との声も高いアルバム。
私は、次作「THE ANGEL AND THE DARK RIVER」でこのバンドに興味を持ったので、
本作にも手を出したのだが、このアルバムはよっぽどの覚悟がなければ、
最後まで聴くのには我慢と忍耐が必要だ。

それは悪い意味ではなく、余りにも重苦しいために逃げ出したくなるからで、
終始気分がネガティブになる。
曲の完成度は非常に高いと思うが、聴いた後は脱力感でいっぱいになり、
全てのことがしばらく嫌になってしまう。

 

THE ANGEL AND THE DARK RIVER / MY DYING BRIDE

前作と大きく違う点は、まずヴォーカルがデス声を一切使わなくなったことと、
より聴きやすいメロディーを導入したことで、正直言って前作は非常にコアな作品であり、
今まで聴いてきたゴシックメタルのアルバム中で、これほど絶望感に浸ったことはなかった。
本作ではヴァイオリンの物悲しく印象的なメロディーが各曲にあり、
それが効果的に用いられている。

全ての曲が6分以上あり、最長は1曲目で12分を越えるが、
飽きずに最後まで聴くことができる曲の構成能力は素晴らしい。
最初は輸入盤を買ったのだが、その後国内盤が発売され、
ボーナス・トラックとしてライブが2曲収録されていたので、買い直してしまった。

 

like gods of the sun / MY DYING BRIDE

大作主義を捨て、より一般的(?)なゴシックメタルバンドになったアルバム。
だが、MY DYING BRIDEの魅力は失われておらず、
相変わらず印象的な
メロディーが登場してくるが、
「TURN LOOSE THE SWANS」の頃の
不気味な雰囲気も復活しており、それが見事に共存している。
ギター・リフがメインになっているようで、
個人的には、もう少しヴァイオリンの哀しく美しいパートを増やして欲しいが、
このままでも十分に魅力的なアルバムではある。

 

Trinity / MY DYING BRIDE

今まで発表された3枚のEPを1枚にまとめたアルバムで、
デビュー当時から既にMY DYING BRIDE独特のヴァイオリンを用いた
個性的なサウンドを聴かせていたが、デス声で現在より遙かに聴きにくく、
完成度は余り高くない。疾走する部分もあり、初めて聴いたときは驚いた。
速くないデスメタルといった方がいいかも。
現在のスタイルを確立するまでの参考としてこのアルバムは重要だし、
むしろ貴重な音源が聴けるので有り難い。
このアルバムで一番惹かれた曲は「TURN LOOSE THE SWANS」収録の
「Crown Of Sympathy」で、本来はデス声で歌っているのだが、
一切デス声を使わず現在のようなスタイルで歌っており、より魅力的な曲に仕上っている。